素直であることは、心身の健康上望ましい状態である。
ここでいう素直とは、人の言動に対して従順であることではない。
自分の感情をできるだけそのまま認めることである。
つまり、快なものは快、不快なものは不快、どちらでもないものはどちらでもないと認めることである。
自分にとって都合が悪い感情であっても、できる限り違う感情に置き換えないことだ。
そして、できればその大きさも変えようとしないほうがいい。
なるべく、払いのけようとしたり、無理に大きくしようとしたり、感じないようにしないことだ。
しかし、どうかむやみな努力はしないでいただきたい。
自分の感情に評価を加えず観察し続ける。
評価をしたときは、評価をしたことに気づき、また観察を続ける。
忍耐強く、少しずつ。
するとあなたは気づくだろう。
自分の感情のとおりに行動する必要も、自分の感情をあるべき状態に変えようとする必要もないということを。
今、同調したくない感情が現れたら、それらを抑えることなく、自分の脇に流せるということを。
これが素直になるということだと、僕は思っている。