東京・目黒にあるハタイクリニックでアーユルヴェーダを受診しましたので、そのレポートをします。
ハタイクリニックは、保険診療のいわゆる西洋医学による診察だけでなく、アーユルヴェーダや健康増進・予防医学的アプローチも行っている医院とのことです。
『「既存の治療ではうまくいかない」とお悩みの方』(当医院のウェブサイトより引用)も対象とした、ホリスティック医療を提供しているようです。
長年、原因不明の不調感で苦しんできた僕としても、非常に共感できるコンセプトであり興味津々です。
アーユルヴェーダとは
ヨーガなどを実践している方であれば、アーユルヴェーダはご存じでしょう。
古代インドに端を発するといわれる伝統医療であり、近年の日本でも主に代替医療や予防医療として注目を集めています。
西洋医学では基本的に、その症状のみに注目した対症療法を行うかと思いますが、アーユルヴェーダでは、健康というものをもっと幅広く捉えます。
体の健康ももちろん大切にするのですが、そこにとどまらず、生活習慣や生き方にまで話が及ぶこともあります。
やはりこれも、過去の記事において触れたチャクラ同様、人間や健康というものを総合的に観ているということでしょう。
また、アーユルヴェーダがとても興味深いのは、その人の特性を重視するということです。
つまり、その人の変えられない部分については、そのままにして折り合いをつける、もしくは、長所を活かしていくというアプローチを取ります。
また、異常と呼ばれるような状態であれば何でも治そうとするのではなく、その治療が当人にかえって害となる場合であれば、いかに穏やかに終息を迎えられるかという視点で病と向き合うこともあるそうです。
「カタチあるものいつか滅びる」という自然の摂理を受け入れた、理に適った生命観であると思います。
健康を心身の状態としてだけでなく、人生全体から考えているということで、非常に東洋的であると感じます。
レポート① カウンセリング
では、時間が来ましたので診察を受けましょう。
まず、アーユルヴェーダドクターのカウンセリングを受けます。
インド政府認定アーユルヴェーダ医師で、インドでも診療をなさってたという及川先生です。
こちらの医院は、「岐阜ヨガの家」でのアーユルヴェーダ講座で講師をなさった成川 希先生から紹介していただいたのです。
成川先生から、及川先生は非常に深いところまで診察してくださる方だとお聞きしていました。
カウンセリングでは、今回の主目的について、今後の健康維持のために自分の体質(ドーシャ)が知りたいのだとお伝えしました。
また、長年悩んでいた、医学的に解明できない不調感についても尋ねてみました。
1時間ほどのカウンセリングだったでしょうか。
ライフスタイルだけでなく、生い立ちや家族関係なども聞き取り内容の中に含まれました。(ここは人によって違うかもしれません。)
僕の体質(ドーシャ)は、ピッタ(火)が強く、カパ(水)もあるということでした。
また、長年の生きづらさについても、本質に迫るヒントをいただきました。
僕の経験と先生の話から、生き方や魂のレベルの問題であるというように受け止めました。
先生からは、「今後はあなたが自分のためにしてきた取り組みを、他者のために還元してみてはどうか。それがあなたの(広義の)健康につながるはず」とアドバイスをいただきました。
本当に奥の深いカウンセリングに驚き、また納得しました。
レポート② アビヤンガ
カウンセリングのあとは施術です。
アビヤンガと言われるオイルマッサージを受けました。
全身にオイルをたっぷり塗ってマッサージをしていただきます。
その後、あおむけになった状態で、つま先から首まで覆われるような蒸し器(笑)に入ります。
スチームサウナのようなかんじでしょうか。
下から蒸気が昇り、身体がほどよく熱くなります。
充分に汗をかいたあと、再び横になり、額にたっぷりオイルを垂らす施術を受けます。
これはシローダーラ―といって、アーユルヴェーダでは有名なもののようです。
この一連の施術は非常に心地良いものでした。
ハタイクリニックのウェブサイト
結び
アーユルヴェーダの奥深さを味わわせていただきました。
関西から東京まで足を運んだ甲斐がありました。
※保険外診療なので、お値段は人によっては高いと感じるかもしれません。
僕の人生を大きく開くきっかけを与えてくれたマインドフルネスは、西洋の科学と東洋の叡智の融合です。
医学もまた、西洋と東洋の融合のなかに、大きな可能性があると僕は感じています。
最近は病気予防や健康維持の大切さが見直され、東洋医学が注目されているように思います。
それはとても喜ばしいことだと僕は思っています。
しかしやはり、人や状況によっては東洋医学だけでは避けられない病もあると思いますし、症状への応急処置については、西洋医学は非常に効果的だと思うのです。
どちらか片方だけが良いと安易に考えるではなく、西洋医学と東洋医学を両輪として、状況に応じてその長所を活かす。
そうした医療がスタンダードとなる時代がまもなく来ると思いますし、もうその兆候はあるのかもしれません。
それは、僕たち医療を「使わせていただく」側の意識にこそ、かかっているのかもしれません。
(次回はおまけの信州・松本放浪記をお届けします)