僕の大切な人が今世の旅を終えた。
あなたは最期まで懸命に生きた。
決して良くなることのない病だと知りつつ、投げ出すことなく。
病状が進み、ベッドから自力で動くことができなくなっても、あなたはいつものあなたと同じように、自分にできることをやり続けた。
不満など言わずに。
そして、そんなときでも、あなたは常に僕たちへの気配りを忘れることはなかった。
自分の運命を受け入れていたのだろう。
純粋そのものだった。
何かを獲得するためでも、どこかに到達するためでもなく、ただ生きるために生きていた。
僕はその姿に強く心を打たれた。
以前の僕は、何か目的を達成しないと生きる価値がないと信じていた。
結果を出し、成長することだけが人生だと思っていた。
もしそうであるならば、あなたのように衰弱していく一方であることが明白ななかで懸命に生きることは、意味がないということになる。
しかし、まったくそんなことはなかった。
あなたの姿はとてつもなく美しかった。
ただ生きることの尊さ。
あなたは身をもって、僕にそのことを証明してくれた。
最後の峠を越え、あなたの魂は身体から離れた。
あなたは眠っているかのように安らかだった。
ありがとう。
ありがとう。
ありがとう。
あなたは僕に本物の勇気を与えてくれた。
生きるとはどういうことかを教えてくれた。
それは僕の心にしっかりと刻まれているだろう。
本当にお疲れさまでした。
どうかゆっくりと休んでください。