いざ、出雲横田へ ~奥出雲の旅④~
(前回までのあらすじ)
12月某日、島根県を旅することを思い立った僕。
特急やくもで松江に行き、レンタカーで奥出雲へ向かう。
途中、縁結びの御利益あらたかな八重垣神社へ立ち寄った。
さあ、出雲横田へ出発だ。
雪景色を走る
八重垣神社を後にし、車を南へと進めます。
車窓からの景色ががらりと変わります。
写真がなくて残念ですが・・・
視界には雪が広がります。
しかし、広大な雪景色というかんじではありません。
山あいの箱庭のような農村に白い雪がかぶさり、その側を清流が流れます。
日本の原風景というような素朴さです。
有名な観光地と言われるような場所は、たぶんこのあたりにはないでしょう。
しかし、何もないということは、無限の可能性があるということ。
この何もなくて何でもある農村のなかを、雪景色を眺めながら、明確な目的もなく車を走らせる。
僕にはこのうえもなく豊かな時間です。
車道は除雪が行き届いており、危なげなく運転することができます。
ありがたいことです。
稲田神社
のんびりと、そして黙々と進むこと1時間半ほどでしょうか。
眼前に町が開けてきました。
出雲横田に着いたようです。
まずは町の少しはずれにある稲田神社に行ってみましょう。
参道は雪で覆われています。
拝殿まで歩くのも少し骨が折れました。
この神社もまた、前回に立ち寄った八重垣神社と同じく、稲田姫を祭っています。
今回の旅は稲田姫と縁が深いですね。
姫のそば ゆかり庵
なんと、境内地にそば屋があるではないですか。
「姫のそば ゆかり庵」
※食事後に撮影しました。
社務所と兼ねているのでしょうか。
時間は13時半ほどですが、前にはけっこう車が並んでいます。
人気店なのかもしれません。
ちょうど昼食もまだでしたので、入ってみましょう。
中は畳張りの座敷です。
僕のほかにも3組ほどお客がいて、ほぼ満席に近い状態でした。
4枚の割子そばをいただきました。
そばは香ばしく深い味わいで、しっかりとコシがありました。
こちらでは地元・奥出雲産のそばを使用しているそうです。
出雲といえば、やはりそばですね!
美味しかったです。
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姫のそば ゆかり庵
営業時間 11:00~14:30(ラストオーダー)
定休日 火曜、第3水曜
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出雲横田駅
旅先では、街の中心地を見てみたくなるもの。
なんだか雰囲気のある駅舎です。
まるで神社のような立派なしめ縄・・・
どこかで見たような・・・
そう、地元の方がおっしゃるには、この駅舎は出雲大社と同じ大社造りなのだとか。
車窓から見えるのどかな風景が、鉄道ファンの間でも静かな人気を呼んでいるようです。
スイッチバックでも知られていますね。
浪速旅館で宿泊
では、そろそろ本日の宿泊地へ参りましょう。
出雲横田駅のすぐ近くにある「浪花旅館」です。
年末近くということもあって、宿泊客は僕だけでした。
にもかかわらず、気さくなおかみさんが親切にもてなしてくださいました。
建物はそれなりに年季が入ってそうですが、清潔感があって心地よく過ごせました。
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浪花旅館
TEL:0854-52-1014
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次回、この旅を締めくくりたいと思います。
(続く)