ただ気付くだけでいい
前回の記事、「やらなくていいことをやめていく」の続きです。
さて、この「やらなければならない」という義務感は誰が作っているのでしょうか。
それは、私たちが自分で作っているのです。
ただ、ここで早まらないでいただきたい。
自分で作っているとはいえ、思考や意志の力で消そうと思ってすぐに消せるものではないでしょう。
むしろ、むりやり消そうとすると自分の心から手痛い抵抗を受けるでしょう。
では、どうすればいいのでしょうか。
この義務感の裏には、「こうあるべきだ」という強い思い込みがあるはずです。
私はこういう人間であるべきだ。
他者はこうあるべきだ。
私を取り巻く現実はこうあるべきだ。
それらに気付くことです。
そしてそれらを変えようとしないことです。
変えようとすると、攻撃を受けます。
だから、ただ気付くだけでいいのです。
とはいえ、それは決して簡単なことではないでしょう。
これらの思い込みはたいていの場合、強い恐怖心を伴っているからです。
だから変えようとしなくても、観察するだけで不快感を伴うことがあるかもしれません。
それでも忍耐強く、気付き続けるのです。
思い込みの鎖を少しずつ丁寧にほどくかのように、何度も何度も。
すると、あなたは少しずつ義務感から解放されていくことでしょう。
もしかするとこれは気の遠くなるような作業かもしれません。
しかし、この努力は必ずやあなたに希望を与えるでしょう。
では次に、「やらなくていいこと」はどのようにして決めればいいのでしょうか。
次回はそれをお話ししようと思います。
(続く)